主に医療現場で用いられている服装で、医療用白衣として扱われるのがスクラブです。とても機能性に優れていて医療現場にはなくてはならないモノになっています。なぜ、スクラブという名称なのか、どういった点から医療現場で重宝されているのか、今回はそういったスクラブの基本的な知識から、安い使い捨てのスクラブを手に入れる方法までを徹底的に解説していきます。
スクラブの歴史
スクラブの歴史はイコール医療用ユニフォームの歴史になります。医療用ユニフォームが一体どの時代から用いられていたかは、明らかになっていませんが、その歴史は古く、十字軍が組織されるようになった時代にはすでに医療用ユニフォームの原型が登場しています。
医療用ユニフォームが世界中に広まるきっかけとなったのは、中世ヨーロッパの時代の戦争です。ヨーロッパでは教会に所属した司祭やシスターが医療行為をおこなっていましたが、鉄砲などの殺傷能力の高い武器の登場、ヨーロッパやスカンジナビアを統一しようとする動きから成る戦争の連続によって、死傷者が大きく増加してしまい、教会だけでは対応できなくなってしまいます。
そこに、シスターの丈の長い格好にエプロンなどをつけたナースが登場します。このナースの格好は、露土戦争などを経て世界中に医療用ユニフォームとして広まっていきました。日本でも、明治時代に入ると、そういった格好に影響を受けた医療用ユニフォームが登場します。
医療用ユニフォームが現在のような一般的なスタイルになったのは、1970年代に入ってからです。日本を含む多くの国々で国民皆保険制度が導入されるようになり、医療を受けられる人の数が増大すると、それまでのワンピース、スカートスタイルや白衣といった医療用ユニフォームでは、機能性の面で問題が出るようになったためです。
スクラブと呼ばれる、さらに機能性を追求したVネックスタイルの医療用ユニフォームに至っては、1990年代が導入されるようになりました。もともと、スクラブはアメリカの小児科で使われていましたが、その評判の高さから世界中に広まっていきました。
2020年でもスクラブの改良や進化は止まることなく、新しいスタイルのスクラブが続々誕生しています。
スクラブが用いられる職業とは
医療用ユニフォームであるスクラブが一般的に用いられるのは、医療機関、医療従事者ですが、もともとが小児科発ということもあって、そのすべてでスクラブが用いられているわけではありません。また、直接の医療行為をおこなわない職業であっても、スクラブを着るのが一般的というケースもあります。
スクラブを用いることが一番多いのは、看護師です。その担当する領域に限らず、看護師はスクラブを着ます。そして、その上から白衣を着るというのが、日本においては一般的です。医師もよくスクラブを着ますが、こちらはどちらかといえば、手術時などの機能性が重視される局面での着用が多くなっています。
歯科医師もスクラブが用いられることが多い職業です。治療行為の際に邪魔にならないという理由から多くの歯科医師がスクラブを着用しています。また、検査技師や薬剤師などもスクラブを着ることが多いです。これらは、直接的な医療行為には関係しないものの、医療従事者であることからそのカラーを強調するためにスクラブを着ます。
また、スクラブを着たほうが患者からのイメージも良くなるとされています。その他のところでは、柔道整復師などがスクラブを着る場合があります。鍼灸師やエステティシャンが着用することも珍しくありません。これらでは機能性プラス、治療行為によっては保険適用となるなど、その効果が認められているため、医療効果もあるというアピールのためにスクラブが採用されています。
また、理容師や美容師が着るという場合もあります。
職種別のスクラブ
職種によって採用されるスクラブの種類も変わってきます。たとえば、医師や歯科医師といった職種であれば、採用されるスクラブは、吸水性に優れ、動きやすいタイプのモノになります。これが看護師では、単純に動きやすい対応のモノとなり、柔道整復師などではさらに動きやすい機能性に優れたタイプのスクラブが求められてきます。
カラーも職種によって微妙に変化しやすく、医師などでは水色か紺色、看護師などではピンクや紫といったある程度派手なカラー、柔道整復師では緑色や紺色が人気です。これらは、それらの職種のイメージにある程度沿った上で、さらに清潔感を与えるなどの理由から選ばれています。
スクラブの一体なにが優れているのか
スクラブが優れているのは、やはりその機能性です。それまでの白衣などの医療用ユニフォームと違って、軽く動きやすいことから世界中に広まりました。また、メーカーによっては、吸水性、すなわち汗をかいたりしてしまっても、スクラブが吸収することで、医療行為を邪魔しないように改良しています。
見た目も、主に爽やかな水色が採用されるなど、患者に対して爽やかで、かつ清潔なイメージを与えることに長けているのもスクラブの優れている点です。
安くスクラブを手に入れる方法
スクラブの多くは、メーカーを通して医療機関に直接納入されるようになっています。しかし、この方法では、ある程度まとまった数の注文が必要な上、値段もそれなりの額になり、取引先も限定してしまいます。もし、安くスクラブを入手しなければならないといった状況になった際には、ネット通販での購入がおすすめです。
ネット通販でも専門業者が多くのスクラブを取り扱っており、値段が通常の10分の1程度になることも珍しくありません。また、カラーやスタイルのバリエーションも豊富にそろっています。さらに安く買いたいのであれば、使い捨てのスクラブを購入することが求められます。
直接の医療行為をおこなわない立場ならばともかく、手術などに参加する立場ならば使い捨てのスクラブを購入したほうが、金銭的にも衛生的にもおすすめです。
安い使い捨てスクラブを求めるならネット通販
今回は医療用のスクラブについて、その歴史などの情報から安く手に入れる方法までを解説してきました。医療従事者であれば、ほぼ必ず着る機会が訪れるスクラブですが、その採用ポイントなどは職種によって異なります。
また、安く購入したい場合は、ネット通販を使うことで多くのバリエーションの中から自分に合ったモノを選ぶことができます。